札幌独自の文化や風習17選。覚えておきたい本州との違いまとめ
札幌は明治2年に開拓使が設置されて以来、独自の発展を遂げてきた街です。
本州とは一味ちがった風習が盛りだくさんで、道外から札幌に引っ越してくると「え?どういうこと?」と思うようなことが色々とあります。
今回はそんな「札幌独自の文化や風習」について、本州との違いを踏まえながらご紹介していきます。
札幌独自の文化や風習17選
共通語は北海道弁
札幌の言葉といえば、北海道弁です。
聞き取れないような訛りはありませんが「したっけ」「おささる」「なまら」など、道外の人がパッと聞くと伝わらない方言が自然と飛び交います。
夏休みと冬休みの長さが逆
札幌では、関東や関西などの地域とは休みの長さが逆になります。
夏休みは、だいたい海開きの時期から始まり、8月の20日あたりで終わります。一方で冬休みは、クリスマス付近から始まり、1月15日〜20日あたりまで続きます。
雪国ならではですね。
運動会は春過ぎ
札幌では、運動会も5月〜6月あたりの春過ぎに開かれます。
秋に行うとすでに寒くなっていたり、冬支度が始まっていたり、場合によってはすでに一降りしていたりする可能性があるからでしょうか。
この辺りも、本土とは少し違った風習ですね。
コンビニといえばセコマ
札幌では、コンビニといえばセコマ(セイコーマート)です。もはや道民のライフラインになっており、かなりの僻地にも出店されているほど。
コンビニ内で調理されている「ホットシェフ」シリーズが大人気で、カツ丼やフライドチキンは絶品です。
結婚式が会費制
札幌では、結婚式が会費制です。
本土では「ご祝儀3万円で大丈夫かな?5万円包んだほうがいいかな?」と心配になってしまいそうなところ、札幌の結婚式に参加するときはその心配が不要。
お互いに優しい、合理的な風習ですね。
JRは汽車と呼ぶ
札幌では、JRの列車を「汽車」と呼びます。
札幌近郊ではすでにほぼ「電車」になっているのですが、昔からの名残で汽車と呼ぶ人がまだまだ多いんですね。事実として、北海道内の他の地域では「汽車」が走っている地域もまだまだあります。
おせち料理は大晦日に食べる
札幌では、おせち料理を大晦日に食べます。
本土の人からすれば「なんのためにおせち作ってるんだ……?」と不思議になってしまう習慣ですが、これは「年取り膳」という風習が元になっています。
七夕は8月7日
札幌では、七夕が8月7日です。
本州では7月7日が七夕であることは皆さん理解していますが、札幌では旧暦の七夕の日程を採用している形です。
もちろん短冊をかざったりもしますが、それとは別に「ローソクもらい」という、ハロウィンのような独自の風習も存在します。
節分は落花生(ピーナッツ)
札幌では、節分の豆に落花生をつかいます。ご存知の通り、全国的には大豆が投げられます。
札幌では殻に入ったまま落花生を投げることで、あとから拾って食べようと思ったときに衛生的。また一粒ずつが大きいので、投げやすさもあるかもしれません。合理的な豆まきです。
飲んだあとはシメパフェ
札幌では「シメパフェ」と呼ばれる文化が発達しています。
これはその名の通り、居酒屋などで飲んだ「締め」として「パフェ」を食べるということ。こんな文化があることから、札幌の繁華街である「すすきの」や「狸小路」などには、夜遅くまで営業しているスイーツ店やカフェが存在します。
焼き鳥なのに「豚」がある
札幌で焼き鳥といえば、なぜか「豚串」が人気です。
本州からきたら「焼き鳥とは……?」と驚いてしまいますが、豚肉が焼き鳥の仲間入りをしているのは、札幌ではごく一般的な光景です。
居酒屋のメニューにあるのはもちろん、例えばセコマで売られているパックの焼き鳥にも「豚串」がラインナップしています。
カップ焼きそばといえば「やきそば弁当」
札幌では、カップ焼きそばの「やきそば弁当(通称:やき弁)」が人気です。
本州でカップ焼きそばといえば「UFO」や「一平ちゃん」が一般的ですが、札幌では「ソウルフード」と言わんばかりに「やき弁」推し。
粉末スープがついていて、捨てるお湯をつかってスープを作るのですが、これがなかなか美味しい。
なおソース味以外に、さまざまなバリエーションが販売されています。
乳酸系飲料なら「カツゲン」
札幌民は、子供の頃は「カツゲン」を飲んで育ちます。
本州で乳酸系飲料といえば、たとえば「ピルクル」などが人気ですが、札幌では圧倒的にカツゲン。
本州では一切聞いたことがないと思いますが、コンビニでも自販機でも「カツゲン」がよく売られています。
雪虫で冬の到来を知る
札幌では、冬の訪れを「雪虫」の存在から判断します。
雪虫とは、白くてほわほわした小さな虫のこと。冬の時期になると飛び始めて、まるでそれが舞い散る雪のように見えることから「雪虫」と呼ばれています。
雪虫があらわれると「そろそろ雪降るから準備しなきゃ」と心構えをするのが、札幌の風習です。
雪が積もると子供はソリで引かれる
札幌の冬は、子供がお母さんにソリで引かれている光景を目にします。
もちろん冬以外は普通にベビーカーが使われるのですが、雪上ではベビーカーが使えません。かわりにソリをつかうのがメジャーな移動手段になっています。
他にも買い物の荷物を運ぶのにもソリをつかったり、公園で遊ぶのにもソリを使ったり、札幌の冬はソリが大活躍します。
冬になると飲み物を窓際で冷やす
札幌の住宅は、だいたい二重窓になっています。
普通の窓の内側にもう一枚窓ガラスがあって、これによって外気を遮断できて、部屋の中を暖かく保てる仕様になっています。
そんな二重窓の隙間にペットボトルや缶ビールなどの飲み物を置いておくと、キンキンに冷えてかなり良い感じになります。これも雪国ならではの文化ですね。
長く家を空けるなら水抜きが必要
札幌の住宅では、真冬は外気がつねに氷点下になります。
家の作りにもよるのですが、少なくとも長く家を開けるときは「水抜き(水落とし)」という行為をしなければ、水道管が凍って大変なことになってしまう可能性があります。
マンションだと廊下に各家庭の調節弁があったりと、なかなかの独自文化になっていますので、本州から引っ越してきたら確実に確認しておきましょう。
札幌独自の風習や文化まとめ
札幌には、本州とはちがった独自文化がたくさん根付いています。
しかもその多くは理にかなっていて、なかなか合理的なのが良いところですね。とくに面倒な風習はなく、むしろ過ごしやすいのが札幌の良いところです。
郷に入っては郷に従え。札幌に移住するときは、札幌の風習も一通り学んでおいてくださいね。